| 事例5 東京都 |
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○ 司会 きょう、このシンポジウムが始まる前に見学された方も多いかと思います。東京都議会議事堂の屋上を緑化いたしました東京都の取り組みについて、三代川義明東京都環境局副参事よりご紹介申し上げます。
○三代川 この10月7日に完成しました都議会議事堂の屋上緑化について説明させていただきたいと思います。
既に見学された方もいらっしゃるかと思いますが、都議会の屋上を緑化したものです。議事堂の左右両側に緑化施設を配置しています。両側に緑化施設、右端に格子状の太陽光パネルがあって、合わせて太陽光発電の実施も行っています。
目的ですが、ヒートアイランド対策の一環として、東京都がみずから屋上緑化の対策を進めていくという視点、それから議事堂は建設した折、緑化をしておりませんでしたが、既存建物の屋上緑化の事例を示して普及啓発に努めたいというものです。
施設の概要です。全体で890平米、左右対照に同様な設備を設置しています。片側が445平米となりますが、緑化の部分が全体で770平米、皆さんにごらんにいただくためのデッキが120平米ございます。
建物全体で5,000平米ほどあり、屋上については、飾り屋根や窓ふき用のゴンドラが通る部分を除いて、最大限緑化したものです。設計、施工につきましては、東京都の財務局営繕部が行っております。
屋上緑化の植栽の概要ですが、低木、グラウンドカバー類を中心に19種類、2万株ほど配置しています。苗木の供給は東京都産業労働局の事業により行っています。苗木については、東京都農業試験場で屋上緑化に適した植物を選定しています。
植栽の選定について、屋上緑化に適した植物を選定したということと、議会棟は周りを高層ビル群、ホテル街、ビジネスビルなどに囲まれているため、周辺の建物からの視線を考えて色彩豊かな植物の配置・構成をお願いしています。また、季節感あふれる花々を配置し、全体の緑化とともに潤いある都市景観をつくり出すよう配置をしています。
グラウンドカバー類と低木を配置し、格子状の部分はサツキ類を配していますが、低木は多少重量があるため、はりの上に乗るようにしています。あとは、季節感あふれる四季折々の花々がごらんいただけるように、地被類等含めて配置しています。
緑化施設の基盤の部分は人工軽量土を使用し、保水性パネル、自動かん水装置などを設置しています。
植栽が約400万強ですので、全体の工事費が4,000万強ほどかかっています。
議事堂の屋上を緑化するに当たり、幾つかの課題がございました。既存の建物で、人の出入りを予定してない施設ですので、入口を確保したり、構造的に全体で平均荷重が130キログラム程度しかなく、重量の関係から中木、高木が配置できなかったこと。あるいは、高層ビル街に囲まれており、ビル風を考慮しなければならないなど幾つかありました。改良点としては、管理用の入口に補助階段をつけて出入り可能としたこと。緑化施設について、近隣への飛散の防止のためのフェンスをつけ、あるいは安全確保のためにフェンスをつけて屋上への出入りを可能としています。工事費ですが、屋上緑化の平米当たり単価おおむね2万円前後ですが、ここでは4万強になっています。主に、これら階段や、防護フェンス等をつくるために経費がかかっており、単体での屋上緑化は、おおむね平米2万円強となっています。
荷重ですが、平米当たり130キログラムが平均です。土厚は15センチほどで軽量土壌を使用しています。低木、グラウンドカバーによる植栽をしておりますが、土壌の飛散を抑えるために、多少バーク類を使用しています。バークの厚さが2センチほどですので、軽量土壌が13センチほどになります。既存の屋上の防水タイルの上は防水パネルや保水シート、防根シートを敷いています。
風の問題ですが、低木、グラウンドカバー類を中心に植栽したので、多少ビル風にも対応できるようになっています。また、植生のりを入れたバークを使用しており、10月の初めに東京を大きな台風が襲いかなりの風が吹いたが、びくともしない施設に仕上がっています。
既存の屋上に緑化をしたということで、新たにかん水装置を設け、季節に応じて自動的にタイマーでかん水する形になっています。1メートルおきにかん水パイプを設置し、ドリップ式でかん水を行っています。
この施設については、環境局のホームページでも案内しています。また、得られた知見については、都民の皆さんに適宜提供していきたいと考えています。
また、昨日早速、近隣の某ホテルから、ぜひ屋上緑化を検討したいということで、施設の見学がありました。1つ1つ、1歩1歩ではございますが、屋上緑化を進め、またヒートアイランド対策が進むことを願っております。